日記か、雑記か、物置か。

好きなものや日常で感じたことなど

【日常】苦手なものは苦手。

我が家は周囲に自然がたくさんあるせいか、年中虫と戦う羽目になっている。

洗濯物を干したり取り込んだりする少しの隙に侵入してくるので油断ならない。

 

戦う時の相棒としているのは、アース製薬の『凍らすジェット』なのだが、昨年の夏は二か月ほどの間にこれを三本使い切ってしまった。

私がとてつもなく虫嫌いであるために一回あたりに使う量が多すぎる可能性も否めないが、とにかく虫が多いのは事実である。

 

昨年の夏、その時すでに残り少なかったこのスプレーを大量に消費する事件が起きた。

大きめのハエが侵入してきたのだ。

洗濯物を取り込んで窓を閉め、振り向いた視線の先に高速で飛び回る黒いものを見つけた時の衝撃は忘れられない。

 

私は虫と名のつくものが大の苦手である。

蝶やカブトムシやトンボなどはなぜか一般に受け入れられているように思うが、私からすれば一律で『虫』だ。

幼い頃はセミを捕まえて服にとまらせたりしていたが、今から思えばあれは信じられない行為で、当時の自分になぜ平気なのかと問いただしたくなる。

 

結局夫が帰宅するまでの三時間ほど、リビングをハエに明け渡すこととなった。

一度ハエが飛ぶのをやめた時にリビングにあったスプレーを取りに行くことに成功し、なんとか自力で戦おうと試みたが私の身長では天井にいる標的には届かず、いたずらにスプレーを消費しただけに終わってしまった。その結果の三時間である。

 

夫が帰宅してなんとかなったが、それでもかなり苦戦して大量にスプレーを消費した挙句使い切ってしまった。

 

夏も終わりかけでまもなく虫の減る季節に突入する頃ではあったが、『大きなハエ事件』に怯えた我々は一本くらい買っておこうとすぐホームセンターに駆け込んだ。

この夏を通して『凍らすジェット』はだいぶ私の心の支えになっていて、ホームセンターに入店した時は安堵の気持ちが溢れたものである。

 

が、そんな気持ちはすぐに吹き飛んだ。

そもそも殺虫スプレーの類が置いてある売り場が見当たらないのだ。夏の真っ只中に作られていた、殺虫スプレーや蚊取り線香などを集めた大きな売り場は影も形もない。

 

店員さんに聞いてみると、案内されたのはとてつもなく縮小された売り場だった。

凍らせるタイプのものはなかったのでこれも聞いてみると、夏の間しか置いていないらしい。

 

こんなにも変わるものなのかと衝撃を受けた。

確かに、思い返せば私も夏以外にあのスプレーを求めて買い物に来た記憶はない。

ネットで買うことも考えたが、まぁもう夏も終わるし、ハエ事件みたいなものもそうそう起こらないだろうとやめてしまった。

これが大きな過ちであった。

 

昨年の秋。臭いにおいを発するアイツが大量発生したのである。

我が家の周りも例外ではなく、そこら中で見かけることになった。

入ってこられてはかなわない。しばらく洗濯物は室内干しにしていた。

 

ところがある日。とても晴れた良い天気で、本来洗濯物は外で乾かしたい派の私は久しぶりに外に干してみることにした。

夕方。よく確認しながら洗濯物を取り込み、一息ついた時である。

視界の隅に大きな黒い影を捉えた。その形は紛れもなく、アイツだ。

対処する術を持たない私は、またもやリビングを数時間明け渡すことになった。

 

 

冬の間は平和だったのに、最近少し暖かくなってまたアイツを見かけるようになってきた。

窓に張り付いている様子もたまに見る。

また虫との戦いが始まることに絶望しつつ、『凍らすジェット』をまとめ買いする決意が固まった。